SPYDの2023年3月期の分配金が発表されました。
春が来た!
SPYDとは
米国を代表する株式から形成される株価指標(インデックス)S&P500のうち、高配当銘柄の上位80銘柄に均等投資するETFです。
米国高配当ETFの中でも分配率は高い水準で、VYM・HDVと並ぶ人気の米国高配当ETFです。
景気敏感セクターと言われる金融・不動産セクターを約3割含んでいます。
現時点のセクター比率は以下の通り。
業種 | 組入比率 |
---|---|
不動産 | 21.04% |
金融 | 17.43% |
公益事業 | 13.53% |
一般消費財・サービス | 9.49% |
生活必需品 | 8.13% |
素材 | 8.04% |
コミュニケーション・サービス | 7.04% |
エネルギー | 5.05% |
情報技術 | 4.09% |
ヘルスケア | 3.65% |
資本財・サービス | 2.51% |
上位構成銘柄は以下の通りです。
名称 | 数量 | 値 | 比率 |
---|---|---|---|
アッヴィ(ABBV:US) | 610.95 千 | 96.54 百万 | 1.51 |
ダーデン・レストランツ(DRI:US) | 618.11 千 | 94.31 百万 | 1.47 |
ピナクル・ウエスト・キャピタル(PNW:US) | 1.22 百万 | 94.08 百万 | 1.47 |
サザン(SO:US) | 1.35 百万 | 92.79 百万 | 1.45 |
パッケージング・コープ・オブ・アメリカ(PKG:US) | 693.94 千 | 92.40 百万 | 1.44 |
オムニコム・グループ(OMC:US) | 1.05 百万 | 91.79 百万 | 1.43 |
エジソン・インターナショナル(EIX:US) | 1.33 百万 | 90.98 百万 | 1.42 |
エクストラ・スペース・ストレージ(EXR:US) | 593.29 千 | 90.89 百万 | 1.42 |
コナグラ・ブランズ(CAG:US) | 2.42 百万 | 90.11 百万 | 1.41 |
シーゲート・テクノロジー・ホールディングス(STX:US) | 1.45 百万 | 89.38 百万 | 1.4 |
SPYDの分配金
2023年3月期の分配金は1株あたり$0.387419で、3/17終値のSPYDの価格を基準にすると4.30%の分配利回りとなります。
前回の月期と比べると$0.507258から約23.62%減配しました。
やっちまったなー!!
参考までに、直近の分配金の推移を見てみます。
1株あたりの分配金 | 今期の増減配率 | |
---|---|---|
2022.3 | $0.652710 | -40.64% |
2022.6 | $0.404990 | -4.34% |
2022.9 | $0.418383 | -7.40% |
2022.12 | $0.507258 | -23.62% |
2023.3(今回) | $0.387419 | 0.00% |
ご覧の通り、前年同期比でみると40.64%減配しています。
ヤバいだろ。
これまでの分配金推移と今回の分配金をグラフで見てみます。
縦軸の単位は$(ドル)です。
昨年は3月期からSPYD過去最高ペースで年間分配金を積み上げてきましたが、今年の3月期の分配金は3年前の2020年と同水準となっています。
前年比でみると、4割以上減配しています。
1株あたりの分配金 | 今年の増減配率 | |
2020.3 | $0.396187 | -2.21% |
2021.3 | $0.636159 | -39.10% |
2022.3 | $0.652710 | -40.64% |
2023.3(今回) | $0.387419 | 0.00% |
合計 | $2.072475 |
この表を見て頂いても分かる通り、SPYDの3月期の分配金としては過去3年間でもっとも悪い結果となっています。
2020年3月というと、ちょうどコロナが流行りだした頃です。
そう考えるとやばそうだな
ちなみに、円換算での分配金はいくらなのでしょうか。
円安が進んでいる今の状況では、円ベースでの分配金は上昇しているはずです。
今後比較可能にするためにも、記録しておきます。
3月17日時点の為替レートは、(終値)1ドル=131.79円。
この為替レートを基準にすると、今回の分配金は51.05795001円となりました。
前回に比べると円高が進むことに加えて分配金も下がっていますから、日本円で考えると大幅に分配金は低下しています。
分配金(円) | 為替(ドル円) | |
---|---|---|
2022.3.18 | 77.7834507 | 119.17 |
2022.6.22 | 55.1839374 | 136.25 |
2022.9.16 | 59.79111453 | 142.91 |
2022.12.16 | 69.33709602 | 136.69 |
2023.3.17 | 51.05795001 | 131.79 |
次回の6月期は更に下がることが予想されます。
さてどうなることか・・
利回り
続いて、分配利回りを見てみます。
bloombergによると、直近の分配利回りは4.30%でした(@2023/3/17)。
これは、当時の分配金発表当時のSPYDの基準価格$36.03に基づいているのと、今回と同額の分配金が4回支払われ場合のベンチマークです。
ここで、改めて直近1年間の分配金を基に利回りを見てみます。
1株あたりの分配金 | |
---|---|
2022.6 | $0.404990 |
2022.9 | $0.418383 |
2022.12 | $0.507258 |
2023.3(今回) | $0.387419 |
合計 | $1.718050 |
過去一年間の分配金は、$1.718050。
この結果を踏まえると、分配利回りは4.30%となります。
分配利回りが5%を割ってしまいましたが、まだ高配当ETFと言われる部類です。
私の今後のSPYD投資計画
基本的なスタンスとしてSPYDを積極的に買う姿勢ではありません。
とはいえ、SPYDを手放すという事もありません。
ここ最近は米国全体が勢いを失っている情勢もあるため、株価や分配金が直近で急上昇するという事は考え難いです。
ここ数年、米国ではコロナ禍の不況を回避するために強引にインフレを維持してきましたから、ここきて金利上昇等、過熱したインフレを抑制する力が働いています。
これでは米国株式市場は、短期的に明るい未来がありませんね。
とはいえ、不況の時こそ確実に利益を取れる高配当株は買われる傾向にありますから、SPYDの株価は底堅いかもしれません。
20年以上の超長期で考えるとSPYDは右肩上がりで成長していくことは確信していますが、出来るなら安く買いたいというのはSPYDに限った話ではありません。
割安だと思う場面があれば、買い増していくつもりです。
といった感じで、状況に応じて買い増していくことを考えています。
少なくともSPYDは持っててマイナスになるETFではないと思います
まとめ
SPYDの2023年3月期の分配金が発表されました。
分配金は1株あたり$0.387419で前回と比べて23.62%減配、昨年月期と比べて40.64%減配という結果でした。
昨年は過去最高の年間分配金を記録しその直後の今年最初のSPYD分配金でしたが、出だしから躓いた感じです。
前回12月の時は前年比2倍以上の分配金を出していただけに、落差が大きいですね。
最近は米国利上げにより株式市場が低迷しつつあります。
景気が悪いときは高配当銘柄が買われる警告があるため、株式市場全体が低迷したとしても高配当ETFであるSPYDは底堅く株価が推移していく可能性があります。
ここでSPYDがどのように推移していくかは興味がありますね。
SPYD(というか株式)の買い時を読むのはとても難しいですので、こんな時こそ少量を積立購入するという考えは私は一つの正解だと思います。
どの銘柄を買うにせよ、よく考えて自己責任で投資をお願いいたします。
今回も参考になれば幸いです。
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