前回の記事に続いて、Garmin VENU SQの測位制度を検証してみます。
前回の記事はこちら。
まだお読みでない方は、こちらの記事を先に読んでみてください。
結論として、Holux M-241 plusと同等の測位精度はあるものの多少の誤差はあります。
個人的にはこの誤差は許容範囲ですが、1回測定した結果だったので信頼性を得るために2回目の検証をしたいと思います。
ちなみに、検証は今後何度かやってみる予定です。
本当にGarmin VENU SQだけでいいのか、気になります。
Contents
GPS精度検証設定
今回のGPS精度の比較検証するにあたり、設定・条件を書き留めておきます。
定性評価としては、いままで私が使っていたGPSロガーと比較をして同等の精度で記録できていればOKとします。
もともと、GPSロガーを別に持ち歩きたくないという背景があってスマートウォッチを購入したので、ここはGarminに頑張ってほしいところです。
比較対象(HOLUX M-241 Plus)
比較対象となるのはこちら。
HOLUX M-241 Plus。
写真の奥に移っている黄色いのは旧作のHOLUX M-241です。
どちらも現役ですが、HOLUX M-241 Plusの方はみちびきとGLONASSに対応しているので、今はHOLUX M-241 Plusを愛用中です。
しかし、このHOLUX社は今は無くなってしまったらしく、詳細な製品仕様が見れませんでした。
ご容赦くださいませ。
対応しているGPSはGarmin VENU SQと同じこの製品と比較したいと思います。
検証条件
それぞれの測位条件を示します。
Garmin VENU SQ Holux M-241 plus
GPS GPS+みちびき+GLONASS GPS+みちびき+GLONASS
ログ間隔 スマート 5秒間隔
測定位置 左手首 胸ポケット
Garmin VENU SQのログ間隔は細かく調整できないため、デフォルトの「スマート」で取得します。
「スマート」は固定間隔でのログ取得ではなく、Garmin曰く、バッテリーを維持するために加速や動きを検知した時にログを残すそうで、細かいログ取得のアルゴリズムは非公開だそうです。
ただ、スマート設定意外には「毎秒(1秒間隔)」でのログ取得しか選べないため、今回は少しでも公平に比較するためにスマートで行きます。
Holux M-241 plusはスマートウォッチじゃないので、腕ではなく胸ポケットにいれてトラックデータのログを取ります。
装着位置が手首と胸で、本体のブレ方に差がありますが、結果にどう影響するか?
外は快晴。
前回とは違う川沿いの小道をランニングして軌跡を確認します。
両者ともGPSを捕捉した状態で実験をスタートします。
検証結果
ログを取得した結果、以下のようになりました。
- 赤線・・・Garmin VENU SQ
- 青線・・・Holux M-241 plus
両者とも今回も同等の概形を捉えています。
少しズームしてみるとこんな感じ。
数か所、経路が異なって記録された部分がありました。
Garmin VENU SQとHolux M-241 plusで差分が大きいところを中心に確認していきます。
差分が大きいところ①
この部分はカーブを走ったところで、(当然ですが)進行方向は概ねあっているものの差分がありました。
どっちの軌跡が正しいかを見るために、航空写真に重ねてみます。
私は小道を発してきたので、ここは青線(Holux M-241 plus)が正しいということになります。
差分が大きいところ②
次はここ。
小道の脇に広場があったので、あえてぐるっと一周したのですが差分があるようです。
航空写真に重ねてみると。
これも、階段のうえは走ってないので、ここも青線(Holux M-241 plus)が正しいということになります。
差分が大きいところ③
続いて川沿いの部分。
航空写真に重ねてみると。
ここも、小道を走ってきので青線(Holux M-241 plus)が正しいということになります。
赤線(Garmin VENU SQ)の測位精度の劣化が目立ちますね。
差分が大きいところ④
次はここ。
航空写真を重ねると、こう。
微妙なところですが、赤線(Garmin VENU SQ)が一部道からそれているように見えます。
差分が大きいところ⑤
この部分。
ここは、青線(Holux M-241 plus)がほぼ直線なのに対して、赤線(Garmin VENU SQ)は屈折した軌跡を描いています。
航空写真重ねると、赤線(Garmin VENU SQ)が道から逸れていることが分かります。
差分が大きいところ⑥
最後がこちら。
航空写真に重ねてみると。
どっちもどっちではありますが、どちらかと言えば道に沿った軌跡を描いている青線(Holux M-241 plus)の方が正しいように見えます。
結論
あくまでも概形はどちらも捉えていますが、よく見ると差分がところどころありました。
そして航空写真と重ねてみると、私にはHolux M-241 plusの方が正確な軌跡をトラッキングできているように見受けられました。
やはりGPS専用機であるHolux M-241 plusの方が、測位精度に関しては優れた製品ですね。
一方で、Garmin VENU SQもHolux M-241 plusに劣るとはいえ中々の測位精度です。
結果で示したように、今回はHolux M-241 plusの勝利。
私としては、Garmin VENU SQの測位精度はちょっと残念です。
求める測位精度によって、Holux M-241 plusをもっていくかどうかを判断すればよいですね。
なお、多くのランナーはおおよその走行経路が分かれば良いはずなので、あまり気にすることは無いかもしれません。
Garmin VENU SQでも十分実用的かと思います
まとめ
前回に続いて、Garmin VENU SQのGPS(みちびき+GLONASS)精度を検証しました。
絶対評価としては、前回と変わらず多少の誤差がありますが概ね概形は捉えており、ランニングコースを記録する用途であれば問題ないレベルだと思います。
ただし、ある程度の測位誤差があるということは許容する必要があります。
また、相対評価として今回はHolux M-241 plusと比較して測位精度が劣ったように思いました。
これは常に腕を振っている中での測位が影響しているかもしれません。
ただ、スマートウォッチでここまでの測位精度が出せるというのが分かりましたし、場面によって使い分けが必要です。
今後も、シチュエーションを変えて記録を取って検証してみたいと思います。
参考になれば幸いです。
追記
今回、あまりにもHolux M-241 plusの圧勝だったので、ランニングコースを少し変えて再検証しました。
良かったら、以下の記事参考にしてください。
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